これは若きクリスチャン学生が、建学の精神に則って、キリスト教主義大学の建設のために活動した青春の記録です。新制キリスト教主義大学に大きな期待を抱いて入学したクリスチャン学生が、1946年に自主的に創設した「明治学院大学キリスト教学生会」(SCA)は、大学紛争の渦中である1976年、その姿を消しました。
SCAが崩壊・消滅してから35年、かつてのメンバーも70歳を超え、天国に召される方も多くなり、SCAは記憶からも消えようとしていました。そんな時、明治学院の150年の歴史で大きな働きをしたSCAを消すべきでない、記録に残すべき最後の時だと一大決心をして、老骨に鞭を打って、古い記録を収集し、記録し、整理し、分析し、そして、討議し、まとめたのが、『SCA-その30年の軌跡―』です。明治学院大学の建学の精神とは何かを問い続けた学生団体があったことを思い起こしていただけたら幸甚です。